リンゴ酸ジイソステアリルは、低粘度、高保湿の油剤で、べたつかずに、髪を滑らかな状態に導びき、櫛通りを改善するほか、キューティクルの毛羽立ちを抑制し、毛髪のダメージケアにも効果が期待できることからシャンプー、コンディショナー、トリートメントなどに配合されています。
リンゴ酸ジイソステアリルの特徴
リンゴ酸ジイソステアリルはリンゴ酸とイソステアリルアルコールとのジエステルです。
各種成分の乳化や毛髪や頭皮の柔軟化などの目的でシャンプー、コンディショナー、トリートメントなどに配合されています。
特徴としては
・低粘度、高保湿の油剤で、べたつかずに、髪を滑らかな状態に導びく
・キューティクルの毛羽立ちを抑制し、毛髪のダメージケア効果が期待できる。
・櫛通りを改善する。
・皮膚(頭皮)の保護作用に優れている。
リンゴ酸ジイソステアリルが化粧品などに使用される一般的な目的は
・油性基剤
・混和
・結合
などの目的のために使用されます。
油性基剤
リンゴ酸ジイソステアリルは適度な粘性を持つ一方、べたつきが少なく、様々な油性成分と容易に混ざり合う性質を持ち、また無機粉体や顔料の分散性に優れるていることから、油性基剤としてメイクアップ製品、化粧下地製品などに広く使用されています。
混和
鉱物油と植物油など混ざり合いにくい油性成分にリンゴ酸ジイソステアリルを配合することで、安定的に混ぜ合わせることが出来ます。
結合
適度な粘性をもち、顔料や無機粉体を均一に分散させる能力に優れ、粉体原料を圧縮成型するとき、粉体原料同士を結合させたり、使用時に粉が周囲に飛び散るのを防ぐ目的でパウダー系メイクアップ製品などに使用されています。
混合原料として使用される場合
混合原料名:Pelemol D5R-V
ジ(カプリル酸/カプリン酸)プロパンジオールと一緒に配合されている場合はシリコンの代替混合エステルとして使用されている可能性があります。
混合原料名:EMACOL TMJ-51
ホホバアルコール、ホホバ種子油、マカデミア種子油、スクワラン、液状ラノリンと同時に使用されている場合は、ダメージ毛髪の内部補修、すべり感の付与、弾力向上効果を発揮する毛髪補修剤として使用されている可能性があります。
分類:エモリエント剤
英:Diisostearyl Malate
リンゴ酸ジイソステアリルの安全性
40年以上の使用実績があり、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどなしとされています。
シャンプーなどへの配合量や通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。