薄毛などの原因として毛周期(毛髪サイクル)の乱れと言うことが良く言われますが、そもそも毛周期(毛髪サイクル)とはどういうものなのでしょう、そして毛周期(毛髪サイクル)はどのくらいの期間で行われているのでしょう。
毛周期(毛髪サイクル)とは
髪の毛は、毛穴から生えたらずっとそのまま伸び続けるわけでは無く、髪が伸びたり、髪が抜け落ちて毛穴が休眠している時期などのサイクルがあります。
この毛周期(毛髪サイクル)が乱れることで髪の毛が薄くなってきます。
ではこの毛周期(毛髪サイクル)というのはどういうものなのでしょう。
毛周期(毛髪サイクル)には3つの時期があります。
・成長期
・退行期
・休止期
それぞれの時期に髪がどのような状態になっているかを簡単に説明すると
成長期
成長期の初期段階では、古い髪が根本から浮き上がった状態になり、毛母細胞が分裂を開始して、新しい髪を作り始めます。
さらに、毛穴の奥の方で新しい髪が成長し、古い髪を押し出して行きます。
成長期には髪を作り出す毛母細胞が活発に細胞分裂を行い、髪を作り出し、髪が成長(伸びている)している状態です。
この成長期にある髪は、髪全体の85~90%あります。
また、髪は1日に0.4mmほど伸びています(1年で15cmほど)
退行期
髪が活発に伸びている成長期が過ぎると、毛母細胞の働きが低下し、髪はあまり成長しなくなります。
この時期、毛母細胞は毛乳頭細胞から離れています。
毛母細胞は毛乳頭細胞から離れているので、毛乳頭からの指示や栄養は毛母細胞に行き渡らなくなり、髪の成長は遅くなります。
退行期の髪は全体の1%程度です。
休止期
休止期になると、髪の成長は完全に止まります。毛乳頭細胞は縮小して毛母細胞への指令や栄養の補給が止まります。
休止期の髪は髪全体の10~20%程度になります。
もっとも、髪の成長が止まると言っても、次の成長のために力を蓄えている時期とも言えます。
休止期に入ると、古い髪はいつ抜けても良いような状態で、ブラッシングなどによって簡単に抜けてしまいます。そしてこの時、毛穴の奥では次の髪を伸ばす準備が行われています。
毛周期(毛髪サイクル)、期間はどのくらいあるのでしょう
毛周期(毛髪サイクル)には各段階それぞれ一般的な期間があります。
成長期
一般的には3~6年といわれています。
男性は3~5年
女性は4~6年
1年に成長する髪の長さは約15cmですから、単純計算で、髪を切らなければ
男性は45~75cm
女性は60~90cm
まで伸びることになります。
やはり女性の方が髪が長く伸びることや、成長期の期間が長いことから薄毛になりにくかったり、薄毛が目立ちにくかったりしますね。
また毛周期(毛髪サイクル)が何らかの原因によって乱れ、成長期が短くなれば、毛髪の量が減ったり、あるいは休眠期の毛の割合が増えたりすることで薄毛が目立ってくることになります。
退行期
退行期の期間は2~3週間で、すぐに休止期に移行します。
休止期
休止期は一般に2~3ヶ月になります。
休止期が何らかの原因で長くなれば、当然、休眠している毛根の割合は多くなり毛量は減少しますし、さらに頭皮の血行が悪くなると毛母細胞栄養が行き届かず、新しい髪が生えてこないこともあります。
まとめ
毛髪は活発に髪が伸びる成長期、伸びが停滞する停滞期を経て、休眠期には髪の成長が止まったり、抜けたりします。
それでも健康な毛根の状態を維持していれば、髪の毛の量は一定に維持されますが、何らかの原因で成長期が短くなる毛根や休眠期が長くなる毛根が増えれば、全体として髪の量が減少して、薄毛が目立って来る事になります。
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