サイタイエキスは、馬または豚の臍帯(さいたい:へその緒)から抽出して得られる成分です。
サイタイエキスにはムコ多糖(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、プロテオグリカンなど)や各種アミノ酸のほかEGF(細胞再生因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)が含まれ、保湿作用や皮膚細胞増殖による、細胞の修復作用が期待されます。
ただしサイタイエキスの細胞修復機能の発揮には時間がかかることから、即効性のあるプラセンタエキスと併用することで互いの作用を補完させることが多くなっています。
サイタイエキスの特徴
馬または豚の臍帯(さいたい)から抽出して得られる成分です。
注:臍帯(さいたい)
いわゆるへその緒のことです。胎児と胎盤を繋ぎ、母親から胎児に酸素や栄養分を渡し、胎児の身体から出た老廃物を母親の胎内に戻す運搬機能を担っています。
サイタイエキスにはムコ多糖(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、プロテオグリカンなど)、アミノ酸(グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンなど)、ペプチド(EGF、FGF)、シアル酸などが含まれています。
参考:EGF
EGF(Epidermal Growth Factor)とは、細胞再生因子(上皮細胞成長因子)のことで、53個のアミノ酸で形成された、人の細胞内に存在するペプチドの1種です。
皮膚表面の受容体(EGFレセプター)と結びつき、新しい皮膚細胞の生産を促進します。
参考:FGF
FGF(fibroblast growth factor : 線維芽細胞増殖因子)は血管の新生、皮膚の損傷の修復、胚発生に関係する成長因子の一種
化粧品などに配合される場合は
・保湿作用
・皮膚細胞増殖による、細胞の修復
などの目的で使用されます。
もっともサイタイエキスでは上皮細胞増殖による細胞賦活作用による皮膚の弾性改善に時間を要することが実験から分かっています。(6週間程度)
一方、プラセンタエキスが比較的速やかに効果を発揮することが分かっており、またプラセンタエキスが主に回復力および弾力に改善効果が認められたのに対して、サイタイエキスは主にハリに改善効果が認められています。
これらのことから、皮膚粘弾性の補完作用目的でサイタイエキスとプラセンタエキスが併用されています。
シャンプーなどに配合した場合、頭皮などの保湿や、頭皮細胞の活性化や、ダメージを受けた細胞を復活させるなどの効能が期待され、頭皮の環境や活動が活発化することで毛根や髪の生育に好影響が期待されます。
分類:保湿・湿潤剤
英:Umbilical Extract
サイタイエキスの安全性
10年以上の使用実績があり、皮膚刺激性やアレルギーなどもほとんどありません。シャンプーへの配合量や通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。
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