水酸化K(水酸化カリウム)(シャンプー成分事典)

シャンプー成分事典 シャンプー成分事典

 

水酸化K(水酸化カリウム)が単独で存在する場合、水溶液は強いアルカリ性を示し、タンパク質に対し強い腐食性があるため、毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている成分ですが、

シャンプーなどに配合される場合は、石鹸を生成(水酸化Kは水溶性純石けんの原料になる)したり、増粘作用やpH調整を行うために配合されることがあります。

 

水酸化Kの特徴

水酸化K(水酸化カリウム)が使用される目的は

・石鹸合成作用

・中和反応による増粘作用

・pH調整

の目的で使用され、シャンプー、スキンケア化粧品、ボディ&ハンドケア製品、メイクアップ化粧品、洗浄製品、洗顔料&洗顔石鹸、日焼け止め製品、シート&マスク製品、ネイル製品などに使用されています。

 

石鹸合成作用

石鹸は弱酸性を示す高級脂肪酸または油脂とアルカリ塩を反応させることで合成しますが、

固形石けんを合成する目的で水酸化Naが、

液体石けんを合成する目的で水酸化Kが用いられ、

これらで合成された石けんは「純石けん」と呼ばれ、pH9.5-10.5の弱アルカリ性を示し、水に溶けやすく高い洗浄力を有します。

 

参 考

カリウムセッケンとして使用される場合の成分表示は「ラウリン酸、水酸化K」又は「ラウリン酸K」もしくは「カリ石ケン素地」と表示されます。

通常、カリウムセッケン(洗浄基剤)目的で「ラウリン酸」が成分表示一覧に記載されている場合は、水酸化Kが一緒に記載されます。

ラウリン酸(シャンプー成分事典)

中和反応による増粘作用

アルカリ剤で中和させて増粘するタイプのカルボマーやクロスポリマーなどにアルカリ中和剤として処方すると粘度が上がり、乳化安定性を高めます。

中和反応による増粘作用

シャンプーなどに配合されている成分の中には、pHが変動してしまうと効果を発揮しなくなる成分や品質の安定性が保てなくなる成分などが含まれており、

シャンプー内の成分がが大気中の物質に触れたり、人の皮膚など(通常は弱酸性)に触れても品質を保つ(pHを保つ)ために水酸化Kが使用されることがあります。

pH調整剤、親水性増粘剤

 

水酸化Kの安全性

水酸化Kは、化学特性などは水酸化Naとほぼ同様で、水の中では水酸化物イオンを放出するため、強いアルカリ性を示します。

アルカリ性については水酸化Naよりも強いのですが、生成物としてカリウムが必要でない場合は安価な水酸化Naで代用されることが多いです。

 

1955年に厚生労働省によって毒物及び劇物取締法により、水酸化カリウム及びこれを含有する製剤(水酸化カリウム5%以下を含有するものを除く)で液体状のものを毒物・劇物と定めています。

化粧品においては、一般的に含有濃度は1%以下であり、使用される目的がpH調整剤であり、酸性の成分と混ぜ合わせる事でpH調整がなされているため、市販の製品に配合されている水酸化Kは毒物・劇物にはならず、安全性に問題はありません。

 

また、現在、家庭で使用されている洗浄液でpHが10.5を超えることはほとんどなく、通常、pH値が9.5-10.5であり、この範囲であれば皮膚にほとんど浸透せず、なおかつタンパク質変性が起こらないことから、水酸化Kを反応させた純石けんは、安全性に問題ない物質であると考えられます。

 

・50年以上の使用実績
・皮膚刺激性:濃度依存的に皮膚刺激あり
・皮膚刺激性(製品に配合された場合や中和した場合):ほとんどなし
・眼刺激性:濃度依存的に眼刺激性あり(0.5%:わずか、1%:軽度-中程度、5%:腐食性)
・眼刺激性:不明
・皮膚感作性:ほとんどなし

シャンプーなどへの配合量や各種製品に適切に配合されている状態下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

 

 

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