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ラウリン酸(シャンプー成分事典)

シャンプー成分事典 シャンプー成分事典

 

ラウリン酸は、水酸化Na(水酸化ナトリウム)と合成(混ぜ合わせること)することで固形石鹸となり、水酸化K(水酸化カリウム)と合成することで液体石鹸となります。

またナトリウムセッケンにラウリン酸を更に加えることで泡質を改善させることができます。

 

ラウリン酸の特徴

ラウリン酸は、ヤシ油またはパーム核油などから得られる、高級脂肪酸(飽和脂肪酸)です。

粘膜組織をわずかに刺激するものの毒性は非常に低いため、石鹸やシャンプーに多く用いられます。

主な効能は

・洗浄・起泡

・泡質改善作用

 

洗浄・起泡

ラウリン酸は高級脂肪酸であることからアルカリ成分として水酸化Naを加えることでナトリウムセッケン(固形石鹸)が得られます。

この場合の成分表示は「ラウリン酸、水酸化Na」又は「ラウリン酸Na」もしくは「石ケン素地」と表示されます。

通常、セッケン(洗浄基剤)目的で「ラウリン酸」が成分表示一覧に記載されている場合は、水酸化Naが一緒に記載されます。

 

ラウリン酸を使用したナトリウムセッケンの洗浄力および起泡力については、冷水および温水の両方で安定した洗浄力と優れた起泡力があります。

 

また同じようにカリウムセッケンとして使用されることがあり、その場合の成分表示は「ラウリン酸、水酸化K」又は「ラウリン酸K」もしくは「カリ石ケン素地」と表示されます。

通常、カリウムセッケン(洗浄基剤)目的で「ラウリン酸」が成分表示一覧に記載されている場合は、水酸化Kが一緒に記載されます。

 

また、ナトリウムセッケンやカリウムセッケンのほかに、ナトリウムセッケン(固形セッケン)にカリウムセッケン(液体セッケン)を添加することで、水に対する溶けやすさや泡立ちを改良したカリ含有ナトリウムセッケンがあります。

このラウリン酸を含むカリ含有セッケンが成分表示一覧に記載される場合は「ラウリン酸、水酸化Na、水酸化K」又は「ラウリン酸Na、ラウリン酸K」もしくは「カリ含有石ケン素地」と表示されます。

 

通常は「ラウリン酸」が成分表示一覧に記載されている場合は、水酸化Naおよび水酸化Kが一緒に記載されます。

因みに、カリウムセッケンによる起泡・選択洗浄に関しては、カリウムセッケンはナトリウムセッケンより溶解性が高く、起泡性に優れています。

 

泡質改善作用

ナトリウムセッケンにラウリン酸を配合することで泡のソフト感が増し(泡粒径が小さくなる)、かつ泡弾性が向上します。また高級脂肪酸を配合したセッケンを過脂肪セッケンといいます。

過脂肪セッケンの場合は、通常、成分表示一覧にラウリン酸Naと記載された上に更にラウリン酸も別途記載されています。

 

分類:香料、洗浄剤

英:Lauric Acid

 

ラウリン酸の安全性

50年以上の使用実績があります。

50%濃度以上で皮膚刺激性があるものの、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどありません。

シャンプーなどのような短時間の使用で、しかも皮膚から完全に洗い流すように設計された製品において、一般的に安全性に問題のない成分です。

ただし、すすぎの水にカルシウムイオンが含まれている場合で、濃度が高い場合にはラウリン酸カルシウム塩が皮膚に残留し、皮膚刺激や肌荒れの原因になる可能性があることから、充分なすすぎが必要であると考えられます。

 

 

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