ベヘナミドプロピルジメチルアミンは、髪の帯電を防止し、柔軟効果で柔らかくしっとりとした、まとまりのある髪にする作用があり、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメントなどに使用されている成分です。
ベヘナミドプロピルジメチルアミンの特徴
陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)です。
帯電防止作用の働きを簡単に説明すると、水道水やシャンプーは一般的に弱酸性ですから、ぬれた毛髪の表面はマイナスに帯電しており、そこにプラスの荷電をもっているベヘナミドプロピルジメチルアミンが毛髪表面に静電的に吸着します。
その結果、毛髪表面がなめらかになり、静電気の発生をおさえ(帯電防止)、すすぎや乾燥後の摩擦を低減し、毛髪へのくし通りがよくなり、髪をコーティングして手触りを良くしてくれます。
また、ベヘナミドプロピルジメチルアミンは、非常に長いアルキル鎖でありながら、酸で中和することで優れた水溶性を示し、毛髪コンディショニング効果を発揮することから、炭素数16-22の高級アルコールと併用して柔軟剤としてヘアコンディショナー、ヘアトリートメントなどにも使用されています。
容易に生分解し、環境への毒性が少なく、酸性ではカチオン界面活性剤として作用します。
アルキル長鎖を有するにも関わらず、水溶性が高くなっています。
ヘアケア製品に用いた場合のコンディショニング効果は、他のカチオン界面活性剤よりも優れていて、ヘアダイのゲル化剤としても勝れた性能を示します。
高級アルコール系シャンプーによく配合されており、洗浄力が強い、高級アルコール系の洗浄成分を使用した際のきしみを軽減するために使用されます。
3級カチオン界面活性剤で、第4級に比べると刺激は弱くなりますが、肌刺激がマイルドなかわりにコンディショニング効果は低い。ややしっとり感のある感触。
ただし、刺激は弱くなる分静電気防止・柔軟効果も若干弱くなるため、ダメージが進んだ髪には向きません。
分類:帯電防止剤
英:Behenamidopropyl Dimethylamine
ベヘナミドプロピルジメチルアミンの安全性
20年以上の使用実績があり、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどありません。
シャンプーなどへ配合されている量や通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。
もっとも、第4級カチオン界面活性剤に比べれば皮膚への吸着力が弱いため、刺激は少なめですが、頭皮などに付着したままだと、皮膚が敏感な人だと炎症やアレルギーを発症する可能性があるので、頭皮につけないか、良く洗い流した方が良いかもしれません。
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