記事内に広告を含む場合があります。

ポリクオタニウム-10(シャンプー事典)

シャンプー成分事典 シャンプー成分事典

 

ポリクオタニウム-10は、静電防止や保湿剤、毛髪に対するコンディショニング剤などとして広く一般に使われている成分です。

毛髪の柔軟化や滑りやすさが改善されるので主にヘアリンス製品、ヘアコンディショナー製品などに配合されます。

リンスインシャンプー、ノンシリコンシャンプーなどにも配合されることがあります。

 

ポリクオタニウム-10の特徴や使われ方

帯電防止剤として使われる

水道水やシャンプーは一般的に弱酸性(pH5-6)であることから、ぬれた毛髪の表面はマイナスに帯電しています。

そこに、陽イオン界面活性剤であるポリクオタニウム-10は電気的に付着しやすく、付着することで毛髪表面がカバーされ、なめらかになり、その結果として静電気の発生をおさえ(帯電防止)、すすぎや乾燥後の摩擦を低減し、洗髪後のブラッシングで生じる静電気の発生を押さえてくれますから、くし通りもよくなります。

 

毛髪の柔軟化や滑りやすさが改善されるので主にヘアリンス製品、ヘアコンディショナー製品などに配合されます。

リンスインシャンプーに使われる

リンスインシャンプーに使われるシャンプー剤は陰イオン、リンス剤は水溶性のカチオン化高分子(ポリクオタニウム-10)が使用されています。

リンスインシャンプーで髪を洗うと、水と接触したシャンプー剤(陰イオン)が最初に水に溶け、シャンプー剤の力で汚れを落とし終わった頃に、時間差を置いて、今度は比較的水に溶けにくかった水溶性のカチオン化高分子(ポリクオタニウム-10)が水に溶け出し、髪をコーティングします。

因みに、通常のカチオン界面活性剤をシャンプーと一緒に配合すると、溶液に混ぜた段階でアニオン界面活性剤(洗浄成分)と中和しあって界面活性効果(洗浄能力)を失ってしまうので、リンスインシャンプーには使えません。

 

コンディショニング剤として使われる

シャンプーに他の一定の成分と同時にポリクオタニウム-10を配合すると、シリコーンや油性成分を取り込み、それらが毛髪表面に吸着することで、すすぎ時に毛髪へ滑らかさを付与し、コンディショニング効果を発揮、

また、シャンプーに配合されている香料の香り立ちや毛髪の残香を向上させます。

 

注:陰イオン界面活性剤およびカチオン化高分子(ポリクオタニウム-10)の相互作用によりコアセルベートという物が生成され、これにコカミドプロピルベタインやココアンホ酢酸Naなどの両性界面活性剤を加えた3分子の相互作用とすることでコンディショニング効果や残香性がさらに増えることが知られています。

シャンプーにこの3種類を併用されているということは、コンディショニング効果の向上、残香性の向上を目的としていると考えられます。

シャンプーをしている人

ノンシリコンシャンプーに使われることもある

通常のシャンプー剤(高級アルコール系の洗浄成分)を使っている場合は、髪についている皮脂が、すっかり脱脂されてしまい、キシキシすることになるのでシャンプーにはシリコンが配合されているのが普通です。

一方、アミノ酸系のシャンプーは洗浄力がマイルドで適度に皮脂が残るためシリコンが必要なく、シリコンがは配合されていないノンシリコンシャンプーとなっています。

ところが、なぜか、通常の洗浄成分(高級アルコール系の洗浄成分)を使っているにもかかわらずシリコンを配合していない「なんちゃってノンシリコンシャンプー」みたいなのがよく有ります。

といっても、本来、シリコンを入れないと髪の脂分が不足する、一般的な高級アルコール系のシャンプーがノンシリコンだと、当然髪がキシキシします。

もちろん、本家本元のアミノ酸系のシャンプーであれば、ノンシリコンでも髪はキシキシはしません。

ということで、なんちゃってノンシリコンシャンプーは髪がキシキシするってんで、髪をコーティングしてくれるポリオクタニウム-10を代替成分として配合しているものもあります。

シリコンては髪や頭皮に悪いわけじゃないんですが、評判が悪いんで、シリコンの代わりにポリオクタニウム-10(=シリコンではない)を配合するって事ですね。

 

ポリクオタニウム-10の安全性

ポリクオタニウム-10は、一般のコンディショニング剤と比較して、安全性が高く、毒性が低いのが特長で、添加剤としてわずかに配合されている分には問題はありません

ただし大量に配合しているリンスインシャンプーなどは、頭皮が弱い人などだと、頭皮の痒みやフケなどがでる場合がありますので

アトピー体質や敏感肌の方は、ポリクオタニウム-10が大量に配合されているシャンプーは避けた方が良いでしょう。

 

それから注意するのは、本来はコンディショニング剤として使われている成分なのですが、シャンプーをしている時間が長時間にわたる場合

ポリクオタニウム-10の成分である、カチオン化セルロースは髪に吸着し、髪がごわごわしてくる性質があります。

通常はシャンプー製造会社が、この辺りを考慮して、適正な分量を配合してあるはずですから、特に気にする必要はないと思いますが

極端に長時間、シャンプー剤を付けたまま放置したり、あるいは配合量が多めの製品の場合は気をつける必要があります。

 

シャンプー以外でポリクオタニウム-10が使われている製品

シャンプー以外ではコンディショナーや化粧品一般に使われています。

使用されている化粧品の例としては

・マスカラ
・ファンデーション
・アフターシェーブ化粧品
・クレンジング剤
・フェイスクリーム
・保湿化粧品
・夜間スキンケア化粧品
・日焼け止め

など

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました