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加水分解ケラチン(シャンプー成分事典)

シャンプー成分事典 シャンプー成分事典

 

ケラチンは、表皮の角質層や毛髪、爪など最外層を覆う組織を構成する線維性たんぱく質のことで、毛髪と非常に類似したアミノ酸組成の成分です。

加水分解ケラチンはケラチンを酸、酵素又は他の方法により加水分解して得られるもので、ヘアコンディショニング剤、爪コンディショニング剤、皮膚コンディショニング剤などとして使用されます。

 

加水分解ケラチンの特徴

・毛髪柔軟化による保湿作用
・毛髪保護作用
・毛髪修復作用

これらの目的で、ヘアケア製品、ネイル製品、アイメイクアップ化粧品、洗浄製品、まつ毛ケア製品など様々な製品に使用されます。

ケラチンたんぱく質からできている皮膚や毛髪に対して親和性が高く、紫外線や衝撃など外部刺激から体を守るクッション効果やバリア効果もあり、髪の補修剤として使用されます。

 

加水分解ケラチンには原材料によっていくつかの種類があります。

加水分解ケラチンは、羊毛(ウール:wool)からつくられたものがほとんどですが、ほかにも羽毛やカシミヤ毛からつくられるものもあります。

加水分解ケラチン(羽毛)

加水分解ケラチン(羽毛)は、水鳥の羽毛を原料として作られた化粧品原料で、ケラチンタンパク質を可溶化させたものです。

羽毛由来の加水分解ケラチンは、通常、柔軟性や軽量性があります。鳥の羽毛は軽く柔らかいため、この特性が加水分解ケラチンにも影響します。

髪に弾力をもたらすケラチンの中でも、特にしなやかで柔らかい質感に仕上げます。

フェザーケラチンとも呼ばれる成分です。従来のハリ・コシが強くでるケラチンPPTと比べ、毛髪に浸透・吸着されやすいためべたつかず、羽毛のように軽いのが特徴です。

 

加水分解ケラチン(カシミヤヤギ)

加水分解ケラチン(カシミヤヤギ)は、カシミヤヤギの毛から抽出した加水分解ケラチン液です。

カシミヤ毛には独特の柔らかい感触があり、中分子領域を中心とした幅広い分子量のケラチンより構成されていて、毛髪へのダメージが蓄積しやすいキューティクルCMCに対するケアに特に適しています。

 

加水分解ケラチン(羊毛)

加水分解ケラチン(羊毛)は、羊毛から抽出されたタンパク質を酸や酵素で加水分解して得られる成分です。

加水分解ケラチンは羊毛由来のものがほとんどです。

ただし、羽毛やカシミヤなど加水分解ケラチンの原料となるものがあるため、区分するために「加水分解ケラチン(羊毛)」と表記されています。

加水分解ケラチンは安全性が比較的高いですが、多くの加水分解ケラチンが羊毛から作られているため、羊毛アレルギーがある場合はかゆみや炎症を起こす可能性があります。

 

分類:ヘアコンディショニング剤、爪コンディショニング剤、皮膚コンディショニング剤

英:Hydrolyzed Keratin

 

加水分解ケラチンの安全性

10年以上の使用実績があり、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどありません。

シャンプーなどへの配合量や通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。

ただし、化粧品におけるケラチンは羊毛(ウール)由来のものが多く、通常十分に加水分解された(高分子を除去した)成分でアレルギーを起こすことはほとんどないとされていますが、羊毛アレルギーがある場合などは念のため、パッチテストをして安全性を確認してから使用するようにしましょう。

 

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