ホップエキスは、クワ科植物ホップの雌花穂から水、エタノール、BG、またはこれらの混液で抽出して得られる抽出物(植物エキス)で、ホップはビールの香味付けに使われていることで有名です。
シャンプーなどのヘアケア製品にホップエキスを配合する場合、5α-リダクターゼ阻害による抗脱毛作用、チロシナーゼ活性促進による抗白髪作用などが期待されます。
ホップエキスの特徴
クワ科植物ホップ(学名:Humulus Lupulus 和名:セイヨウカラハナソウ)の雌花穂から水、エタノール、BG、またはこれらの混液で抽出して得られる抽出物(植物エキス)です。
ホップと言えばビールの香味付けに使われていることで有名です。
ホップ独特のほろ苦さだけで無く苦さ、芳香、透明感のある黄金色を付与するだけでなく泡持ちを良くし、さらに雑菌の繁殖を抑制する効能もあります。
シャンプーなどのヘアケア製品にホップエキスを配合する効能としては
・5α-リダクターゼ阻害による抗脱毛作用
・チロシナーゼ活性促進による抗白髪作用
・好中球エラスターゼ活性阻害による抗老化作用
が期待されます。
5α-リダクターゼ阻害による抗脱毛作用
AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)に5α-リダクターゼという体内に存在する酵素が大きく影響します。
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簡単に説明すると、男性ホルモン(女性の体内にも少量存在します)と5α-リダクターゼという体内に存在する酵素が結びつきジヒドロテストステロン(DHT)という物質に変換されます。
このジヒドロテストステロン(DHT)は毛髪サイクルを乱し、髪の成長期を短くしたり脱毛を促したりして薄毛の原因になります。
ホップエキスにはこの薄毛の原因になる5α-リダクターゼの働きを阻害する作用が認められており、薄毛の防止に効果が有ると考えられます。
チロシナーゼ活性促進による抗白髪作用
毛髪の色素は、毛乳頭周辺に存在する色素細胞(メラノサイト)内で生成されるメラニン色素によるものです。
ところで、酵素であるチロシナーゼがアミノ酸の一種のチロシンに働きかけドーパという物質に変換することでメラニン合成がはじまります。
さらにチロシナーゼがドーパにも働きかけることでドーパキノンへと変換され、最終的にメラニンに変換されます。
加齢に伴い白髪が増える原因は正確には解明されていませんが、このチロシナーゼの働きが悪くなることでメラニンが十分に合成されず、白髪の原因の1つになっていると考えられることから、このチロシナーゼの活性を促進することで白髪防止に一定の効果が有ることが期待されます。
好中球エラスターゼ活性阻害による抗老化作用
紫外線などによって真皮で引き起こされる炎症反応により、白血球の一種である好中球が血管を透過しタンパク質分解酵素である好中球エラスターゼを放出することが知られています。
この好中球エラスターゼは皮膚を形成しているコラーゲン、エラスチン、プロテオグリカンなどを直接分解することが知られており、ホップエキスに好中球エラスターゼ活性阻害作用があることから、紫外線などによる頭皮などの抗老化の防止に効果が有ると考えられます。
分類:香料、皮膚コンディショニング剤
英:Humulus Lupulus (Hops) Extract
ホップエキスの安全性
20年以上の使用実績があり、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどありません。
ビールを始め、食品、サプリメントなどにも使用されている成分で、シャンプーなどへの配合量や通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。
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