乳酸Naは、天然保湿因子(NMF)に含まれる天然の保湿成分として知られていて、製品に乳酸Naを配合する事で髪などに含まれる水分量が増加し、柔軟性が維持向上し保湿作用が向上します。
また、乳化安定性にも優れており、グリセリンと類似の特質を持ち、乳化安定剤、あるいはクリームなどのきめを細かくする目的でシャンプーや白髪染め、クリーム製品に使われます。
乳酸Naの特徴
乳酸Naは、有機酸の一種である乳酸のナトリウム塩です。
天然保湿因子(NMF)に含まれる天然の保湿成分として知られていて、乳酸Naを配合する事で髪などに含まれる水分量が増加し、柔軟性を維持向上し保湿作用が向上します。
有機酸の一種である乳酸は、単体でも角質などの柔軟化の役割がありますが、ナトリウム塩の形である乳酸Naには優れた吸湿性・保水性があり天然保湿因子として作用します。
乳酸単体と比べて乳酸Naは、塩(ナトリウム塩:NaCl)が柔軟性を持続する能力が高く、保湿剤同様の効果が発揮されます。
また、乳酸Naは保湿剤の中でも多量の結合水を保持する特性があり、温度や湿度の影響をほとんど受けず、高い吸湿性を示します。
ただし、他の保湿剤の機能との相乗効果を兼ねた組み合わせが必要とされていて、他の天然保湿因子や保湿剤と一緒に配合されることが一般的です。
保湿性、乳化安定性に優れており、グリセリンと類似の特質をもつために、グリセリンの代用として広く用いられほか、乳化剤を安定させる助剤、あるいは水中油(o/w)型のクリームのきめを細かくするとしてシャンプーや白髪染めといったヘアケア製品に使われることがあります。
また、穏やかな角質剥離効果や収れん効果にも期待がもてることから、美白ケアや毛穴ケア、ピーリングを目的でも使用されています。
ちなみにナトリウム塩でない「乳酸」は、PH調整剤、皮膚や頭皮などの引き締め効果を狙った収れん作用、古くなった角質などを取り去るためのピーリング用として使われます。
分類:緩衝剤、剥離剤、保湿・湿潤剤
英:Sodium Lactate
乳酸Naの安全性
食品添加物のひとつとして、主に漬物類や水産加工品類、畜肉加工品類などにも利用されています。
30年以上の使用実績があり、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどありません。
シャンプーなどへの配合量や通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。
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