オランダガラシ葉/茎エキスは、オランダガラシ(クレソン)の葉、茎から抽出して得られる植物エキスです。
シャンプーや育毛剤に配合される場合は、近年、育毛成分として注目されているR-spondin1産生促進による抗脱毛・育毛の目的で配合されます。
オランダガラシ葉/茎エキスの特徴
オランダガラシ葉/茎エキスは、アブラナ科植物オランダガラシの葉、茎から水、エタノール、BGで抽出して得られる植物エキスです。
一般的には「クレソン」の名称で知られており、食用としても使用されます。
シャンプーや育毛剤に配合される目的は
・R-spondin1産生促進による抗脱毛・育毛作用
の目的で配合されます。
オランダガラシ葉/茎エキスには、毛乳頭細胞におけるR-spondin1(RSPO1)産生量の増加させ、毛髪の成長を促進し、脱毛を防ぐ働きがあります。
参考:R-spondin1(RSPO1)
R₋spondin1は、再生医療や幹細胞研究で臓器を作る際に細胞を活性化させる目的で用いられており、それが毛髪(毛包)内にも存在します。
R-spondin1は毛周期における休止期末期から成長期にかけて急激に増加し、毛包の土台となる外毛根鞘細胞(毛髪を太く、抜けにくくするのに重要な組織)に存在するR-spondin1受容体のLGR5(luecine-rich orphan G-protein-coupled receptor)に働きかけることで、同じく外毛根鞘細胞のバルジ領域に存在する毛包幹細胞が活性化し、毛母細胞を形成し毛成長がはじまります。
また、R-spondin1は成長期毛包を退行期に移行させる脱毛因子であるDKK-1の発現を抑制することにより、脱毛を抑制する作用があることが分かっています。
R-spondin1は近年、育毛成分として注目されています。
ちなみに、
ニンニク根エキス、ローマカミツレ花エキス、ゴボウ根エキス、アルニカ花エキス、セイヨウキズタ葉/茎エキス、オドリコソウ花/葉/茎エキス、オランダガラシ葉/茎エキス、セイヨウアカマツ球果エキス、ローズマリー葉エキスが配合されている場合は
フケ原因菌抑制および抗酸化(過酸化脂質抑制作用)目的で設計された9種類の混合植物抽出液(製品名:ファルコレックスBX32)として配合されているものと考えられます。
分類:皮膚コンディショニング剤
英:Nasturtium Officinale Leaf/Stem Extract
オランダガラシ葉/茎エキスの安全性
食品などにも使用されているものであり、皮膚への刺激やアレルギー性もほとんど無く、化粧品などへの10年以上の使用実績があり、シャンプーなどへの配合量や通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。
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