セッケン(石けん)といえば洗浄成分として一般によく知られている成分です。そしてシャンプーにもセッケンを主な洗浄成分として使用しているものも有ります。
このセッケンの特徴や石けんシャンプーの特徴などについて解説します。
セッケンの特徴
セッケン(石鹸)と言えば皆さんご存知の洗浄成分(界面活性剤)です。
色々な表記法がありますが、通常
界面活性剤(成分)として表記する場合はセッケン
セッケンが主材となっている製品を「石けん(石鹸、せっけん)」と表記します。
セッケンは人類が数千年前から使用している界面活性剤(洗浄成分)で、アレルギー反応が起きにくいことや、下水などに流した後、比較的容易に自然分解して自然に帰ることから、自然派の人やアレルギー体質の人が好んで使う場合があります。
セッケンを作る場合には主に2通りの方法があり
・油脂+水酸化Na(又は水酸化K)
・高級脂肪酸+水酸化Na(又は水酸化K)
水酸化Naを用いた場合:固形石鹸(石ケン素地)
水酸化Kを用いた場合:液体石鹸(カリ石ケン素地)
となります。
材料となる油脂には
ヤシ油、パーム油、パーム核油、オリーブ果実油、ツバキ種子油、馬油
高級脂肪酸としては
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸
などが一般的に使われます。
成分表示としては「石ケン素地」と表示される場合も有りますが
ラウリン酸Na、ミリスチン酸Na、パルミチン酸Na、パーム脂肪酸Na、ヤシ脂肪酸Na、オリーブ脂肪酸Na(水酸化Kを使用した場合はK表示:ラウリン酸Kなど)
というように表示されるほか
「水酸化Na、ラウリン酸」「水酸化K、ミスチリン酸」などのように元の成分をそれぞれ表示する場合があります。
シャンプーなどに配合される場合は
起泡、洗浄成分
として使用されます。
各脂肪酸を使用した場合の特徴は下表の通りとなっています。
石けんシャンプーの特徴
シャンプーは大きく分けるとメインとなる洗浄成分(界面活性剤)の種類によって高級アルコール系、アミノ酸系、そして石鹸系の3つに分かれれます。
石けんシャンプーの大きな特徴は、他の洗浄成分が頭皮や髪が弱酸性なのに合わせて、弱酸性に整えられているのに対して、石けんはアルカリ性であることから、シャンプー後に酸性成分が入っているリンスで頭皮や髪のpHを元に戻してやる必要があります。
特に、髪はアルカリによって、キューティクルが松ぼっくりのように逆立った状態になっていて、そのままではキシキシしますから、酸で中和して元に戻す必要があります。
また、アレルギーを起こしにくいとは言うものの、洗浄力は強く、頭皮や髪への刺激も高級アルコール系のシャンプーと同じように強めです。
良いシャンプーを見分けるために、3種類の洗浄成分の違いを知る。
セッケンの安全性
50年以上の使用実績があり、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどありません。
シャンプーのような短時間の使用で、皮膚から完全に洗い流すように設計された製品において、安全性に問題のない成分であると考えられます。
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