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ダイズステロール(シャンプー成分事典)

大豆とミソ シャンプー成分事典

 

ダイズステロールは、ダイズ油から得られる植物ステロールの混合物です。シャンプーなどに配合される場合は、エモリエント作用、乳化安定化、皮膚に浸透しにくい成分を浸透しやすくするリポゾーム形成、セラミドの安定化などの目的で配合されます。

また、ポソームの安定化にダイズステロールが用いられる場合は水添ホスファチジルコリン(水添レシチン)を乳化剤として併用したリポソームが用いられます。

 

ダイズステロールの特徴

ダイズ油から得られる植物ステロールの混合物です。

参 考
動物に含まれているステロールは動物ステロールと称され、主な動物ステロールとしてコレステロールがあります。また、植物に含まれているステロールはフィトステロール(植物ステロール)と称されます。

 

シャンプーなどに配合される目的は

・エモリエント作用

・乳化安定化

・リポソームの安定化

・セラミドの安定化

などの目的で配合されます。

 

エモリエント作用

ダイズステロールは、皮膚との親和性が高いコレステロールと類似したエモリエント性があり、しかも植物由来であることから、皮膚保護目的のエモリエント剤として古くからスキンケアクリーム、乳液、ヘアケア製品などに使用されている成分です。

 

注:エモリエント作用
皮膚からの水分蒸散を防止してうるおいを保持し、皮膚を柔軟にするという皮膚生理作用のこと

 

乳化安定化

ダイズステロールはコレステロールと同様の親油性の乳化性能・乳化安定性があり、乳化安定性を非常に高めます。

乳化:異なる性質の液体を均一に混ぜ合わせること

 

リポソームの安定化

ダイズステロールにはリポソーム形成の安定化が認められています。

一般的にダイズステロールが用いられる場合は水添ホスファチジルコリン(水添レシチン)を乳化剤として併用したリポソームが用いられています。

注:リポゾーム形成
医療分野において、そのままでは皮膚に浸透しない成分を脂質二重膜の親水性部分や脂肪酸鎖部分に充填・内包することで、安定性を保持したまま皮膚内へ浸透させるDDS(Drug Derivery System:ドラッグ輸送技術)とよばれる医療技術に応用されており、現在では化粧品などにおいてもその技術が応用されています。

 

セラミドの安定化

セラミドを安定化させることで、頭皮のバリア機能の改善やバリア機能改善による水分保持能の改善が期待されます。

 

分類:エモリエント剤

英:Glycine Soja (Soybean) Sterols

 

ダイズステロールの安全性

50年以上の使用実績があり、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどありません。

シャンプーなどへの配合量や通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。

 

 

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