毎日しっかりシャンプーしているのに、どうもフケが多くて困るという人がいます。
そもそもフケってなんなの、どういう原因でフケが出てくるのか、そしてフケを防ぐ対策はどうすれば良いのでしょう。
フケとは
フケとは、頭皮(皮膚)の老化により剥がれた古い角質のことです。
人間の皮膚はターンオーバーと言って、定期的な周期で生まれ変わっています。
肌の奥で新しい皮膚細胞が作られ、次第に肌の表面に送られてきて、最後には古くなった角質(垢)として剥がれ落ちていきます。
ターンオーバーの周期は20代の健康な人で約28日、年齢とともに新陳代謝が低下し、30~40代だと約45日ほどの日数が必要になります。
ということで、フケは古くなって剥がれた角質=垢(あか)のようなものですが、身体のほかの所からはフケのようなもの出ないけどどうなっているのという疑問が出てくると思います。
なぜフケが目立ってくるのか
フケはもともと垢のようなものですから、通常の状態で、しっかり頭を洗っていれば目立ってくることはありません。
しかし、頭皮は身体のなかでも、特に皮脂の分泌が盛んな場所です。さらに、頭皮には皮脂や汗などを栄養とするマラセチア菌という皮膚常在菌がいます。
健康な頭皮であれば、清潔にしている限り、ほどよい皮脂は頭皮に潤いをもたらし、マラセチア菌は雑菌や細菌の侵入を防いで頭皮の健康を守る働きを持っています。
ところが、何らかの理由で皮脂が増えすぎたり、マラセチア菌のバランスが悪くなったりすると、頭皮のターンオーバーが崩れ、角質が大量に剥がれ落ちる「ふけ症」と呼ばれる状態になってしまいます。
フケには脂性のフケと乾性のフケがある
脂性のフケ
何らかの原因で皮脂が過剰に分泌されていたり、しっかり頭を洗っていなかったりすると、頭皮や髪に皮脂がべっとりとついていることによって、前述のマラセチア菌が、必要以上に増えてしまいます。
これによって頭皮のターンオーバーが乱れて大量のフケが発生してしまいます。
また、皮脂がほこりや汚れと混ざり合ってべとべとな状態でフケと一緒になって目立ってきます。
乾性のフケ
乾性のフケは、過度に髪を洗いすぎたり、洗浄力が強すぎるシャンプーを使うことで、皮脂が必要以上に洗い流され頭皮が乾燥してしまうことが原因になります。
頭皮に潤いが無くなり、乾燥することで免疫力が低下したり、ターンオーバーのリズムが狂って、角質が普通より早期に剥がれ落ちたりします。
フケの原因
髪や頭皮の洗い方が不十分
髪や頭皮についた皮脂をしっかり洗い流していないことで、頭皮や髪、毛穴などに皮脂が残って細菌が異常繁殖して、頭皮の状態が悪化します。
シャンプーのしすぎ
洗い方が不十分でもフケの原因になりますが、逆に、洗浄力の強すぎるシャンプーで過剰に頭を洗いすぎると、必要な皮脂まですっかり取り去ってしまって、頭皮が無防備な状態になり、頭皮にダメージを与える原因になります。
また、皮脂がすっかり取り去られる状態が続くと、皮膚の防衛反応で、逆にこれはよくない、もっと皮脂をたくさん分泌しなければいけないということで、過剰に皮脂が分泌されるようになる場合もあります。
頭皮の乾燥
皮脂の分泌が悪かったり、あるいは季節的に乾燥が続く時期だと頭皮の潤いも無くなり、頭皮が乾燥してしまうことで、頭皮の状態が悪化する場合もあります。
ストレスや睡眠不足、不規則な食生活など
ストレスや睡眠不足、不規則な生活などが原因して、頭皮への血流が少なくなったり、栄養分の補給が滞ったり、あるいはホルモンバランスなどが崩れることで、頭皮の状態が悪化しターンオーバーのサイクルが乱れたり、細菌が過剰に繁殖してしまう原因になることがあります。
紫外線
日常的に頭皮に紫外線を浴びる環境にいると、紫外線による頭皮のダメージがフケの原因となることもあります。
フケの対策
頭皮の乾燥を防ぐ
フケが出るからといって、過剰な洗髪は頭皮を乾燥させることになります。
また、頭皮が乾燥しやすい冬場などには、頭皮をケアするための成分が配合されたシャンプーや化粧品を使用することも考えてみましょう。
紫外線を直接頭皮に浴びないように日よけや帽子をかぶるなどの対策も必要です。
規則正しい生活
ストレスを軽減すると言っても、そう簡単に減らないのがストレスです。
だからといってストレス解消だといって暴飲暴食をすれば逆効果、
規則正しい生活や栄養バランスを考えた食事をとるように気をつけましょう。
シャンプーを洗浄力のマイルドなものに変えてみる
一般に市販されている高級アルコール系のシャンプーは、かなり洗浄力が強力です。
洗った後、コンディショナーなどで油分を補給しなければならないのは、髪についた皮脂をすっかり洗い流してしまうからで、当然、頭皮などの皮脂もきれいさっぱり洗い流されているはずです。
このことが、頭皮の細菌バランスを崩したり乾燥させる原因になる場合があるほか、皮脂がすっかり洗い流される反動で、頭皮から過剰な皮脂が分泌されるようになることにもなります。
ですから、シャンプーを市販のものから、アミノ酸系のシャンプーに切り替えてみるとか、あるいはシャンプー剤を全く使わないお湯シャンを試してみることも良いかもしれません。