パルミチン酸イソプロピルは、感触を改良する効果の有る、さっぱりした感触のエステル油で、角層からの水分蒸散を防止し、肌を柔軟にする作用を有しており(エモリエント作用)、毛髪に対する艶感付与のほか、配合されている各種成分を均一にする溶剤としても使用されます。
パルミチン酸イソプロピルの特徴
パルミチンイソプロピルは、低級アルコールのイソプロパノールと、高級脂肪酸のパルミチン酸を結合させた脂肪酸エステルになります。
皮膚への浸透性に優れ、さっぱりした感触のエステル油で、クレンジングオイルやハンドクリームなど化粧品の基剤、医薬品の乳化剤などにも使用されます。
期待される効能としては
・エモリエント作用
・感触改良
・溶 剤
・毛髪に対するツヤ感付与
浸透性がよくべたつかず、頭皮や髪の潤いをキープし、柔軟性を高める働きがあります。
エモリエント作用
パルミチン酸イソプロピルのエモリエント作用については、他の油剤との相性が良く、粘度が低いことから油っぽさがなく、サッパリとした軽い感触になります。
注:エモリエント作用
皮膚からの水分蒸散を防止して、うるおいを保持し、皮膚を柔軟にする皮膚生理作用のこと
エモリエント作用は頭皮だけで無く、油剤としてヘアクリームやヘアオイルとして使用される場合、髪の毛につやを与えると同時に、毛髪を保護する効果も期待できます。
感触改良
パルミチン酸イソプロピルの感触改良に関しては、油っぽさが少なく、粘度が低い質感の油なので、ソフトでサッパリした感触になります。
そのまま基材として使われる他、他の基剤の感触改良材としても使用されます。
溶剤
パルミチン酸イソプロピルは溶剤性に優れていて、化粧品などの各種の成分を混ぜ合わせるための溶解剤として、あるいは、品質を均一にするために使われます。
毛髪に対するツヤ感付与
ヘアークリームやヘアオイルの一部に使用することで、油っぽい感じを与えることなく、毛髪にしっとり感を与える事が出来ます。
分類:結合剤、香料、エモリエント剤
英:Isopropyl Palmitate
パルミチン酸イソプロピルの安全性
30年以上の使用実績があり、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどないことから通常の使用において、安全性に問題のない成分であると考えられます。
コメント