洗剤などの成分などを解説するときに出てくる界面活性剤に、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)という成分があります。
非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)とはどういうものなのか、どういう性質があって、界面活性剤の中ではどういう位置づけのものなのかについて解説します。
非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)とは
非イオン界面活性剤(Non-ionic Surfactant)とは、1950年代に主に乳化剤として開発された界面活性剤です。
水に溶けたときに、イオンに化しない水酸基やエーテル結合を親水基として持っています。
イオン化しないことから、水の硬度や電解質の影響を受けにくく、また皮膚に対する毒性や刺激性もほとんどありません。
また、ほかのイオン性界面活性剤と併用することで相乗効果を発揮することが可能で、種類も非常に多く、主に乳化剤、可溶化剤あるいは分散剤として活用されている界面活性剤です。
陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)(シャンプー成分事典)
陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)(シャンプー成分事典)
非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)の特徴
非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)の使用目的としては、
・乳化
・分散
・可溶化
・イオン性界面活性剤との組み合わせによるイオン性界面活性剤の性能向上
・洗浄および起泡
乳化
乳化は、ある液体に、通常であればそれと融け合わない別の液体を微細な粒子の状態で均一に分散させることを言います。
分散
分散は、液体中に固体微粒子を均一に分散させることを言います。
可溶化
可溶化とは、通常は溶媒に溶けないかあるいは溶けにくい物質が界面活性剤の存在により透明に溶解することを言います。
イオン性界面活性剤との組み合わせてイオン性界面活性剤の性能を向上
陰イオン界面活性剤などと組み合わせて洗浄力を増強したり、あるいは泡の安定剤として使用されます。
洗浄および起泡
皮膚への刺激が少ない洗浄剤として使用されています。
分類:界面活性剤
英:Non-ionic Surfactant
出典:化粧品成分オンライン
非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)の安全性
非イオン界面活性剤は、一般に陰イオン界面活性剤と比較して低刺激です。